~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~
空気のように
なりたいと
思い身なりを
整えて
今ぞ私は
門の前
無駄に高ぶる
この胸に
手を添えなだめ
天仰ぐ
今の私は
月さえも
気付けぬ無色の
空気なり
一歩踏み出し
門の中
二三四五と
歩を進め
敵地を歩む
この姿
君らの目にも
止まらぬや
何ぞ私は
空気なり
月さえ気付けぬ
空気なり……………
TO BE COMUGIKO