~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~
朝から上司に呼び出された……
どの件についてか考えをめぐらせたが
心当たりが多過ぎて
皆目見当が付かない………
しかし
蓋を開けてみれば
それは悪い呼び出しでは無く
どちらかといえば
良い呼び出しだった………
二週間ほど前……
私は上からの命令で
小さな企業では在るが
ライバル会社のひとつを整理した…………
その功績を認められ
今回は
もう少し大きな仕事を
あてがわれたので在る……
広域指定の
有名な会社が在るのだが
その会社本部の直参にあたる社長を片付ける……
それが今回
私にあてがわれた仕事の内容だった………
有名企業の直参で在る……
従業員数も多く
しかも武闘派として有名でも在るその会社…………
綿密な計画を練って挑まなければ
失敗=死
という図式が
簡単に成りたってしまう…………
それが今回の仕事…………
私はライバル会社内に潜入するところから
計画を練り始めた……
先ずは誰にも見つからず
ライバル会社内に潜入しなければならないが
幸い大きな会社で在る……
これは私にとって
非常に有利なことだった……
例えば人が隠れるとき
誰も居ない場所に隠れるよりも
人でごった返して居るような場所のほうが
見つかりにくい……
今後もし
あなたが何処かへ飛ぼうと考えたとき……
もしくは今日にでも飛ぼうと考えて居られるのなら
地方よりも
都会をオススメする……
………………
話を戻そう……
兎に角私は
この時点でもう既に
計画は完璧だと思った……
ここまで完璧に計画を練り上げたのならば
あとは流れに任せ
直参社長を片付けるだけで在る…………
と
そう思った私は
この数時間後
ライバル会社のエントランスで…………
刺青全開の太い腕で首を掴まれ
壁に押しつけられて居た………………………………
TO BE COMUGIKO