証券会社で働いて居ます

証券会社で働くOL達の日常を描いた物語です(・∀・)♡

送迎の人がくれたもの №7

~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~

 

 

あれから

 

 

半年くらいが経過した夜だった…………

 

 

笑いながら私の髪を掴み

 

あまり清掃の行き届いて居ない床面へ押しつける施設長……

 

私の髪を掴んで居ないほうの腕を

 

私の膝裏に入れて持ち上げたとき…

 

「半年以内に自殺する予定とかってあります?」

 

 

と尋ねたが

 

無言で入れようとしたので

 

とりあえず

 

 

トカレフ銃口を施設長の太股にあててから

 

引き金を引いた

 

トカレフは貫通力が凄く

 

こういう使い方は非常に危険なのだけれど

 

旨い具合に私の足は持ち上げられて居たので

 

気にする必要は無かった……

 

 

貫通した銃弾が丸くちいさな穴を開けた床面で

 

自分も丸くちいさくなり

 

自身の太股を押さえて何やら叫ぶ施設長……

 

よくは聞こえなかったが

 

見ためが五月蠅いので

 

目視確認出来るように銃口を向けて

 

 

「それ以上騒いだら頭にも穴が開きますよ?」

 

と言ったら大人しくなった……

 

いつものように

 

もう一方の足と両肩も打ち抜いて

 

動けなくしてから

 

もう一度……

 

「半年以内に自殺する予定とかってあります?」

 

 

 

聞き直したが

 

私の発言に興味が無いらしく

 

私の求める返事は返ってこなかった…………

 

フロントに電話して

 

預けて在るものを持って来てもらい

 

いつもより多めにチップを渡してから

 

「いつもより少し時間かかりそうなんだけどダメかな?」

 

 

と言ったら

 

「いいですよ」

 

 

言ってくれた………………

 

 

              TO BE COMUGIKO

 

 

いつもフロントに斧を預けて居ます♡



 

心配と安心と・・・

「あの…

 酒森先輩…」

 

 

「ん?」

 

 

「私が研修でお邪魔させていただく法人営業部って…

 どんなところなんですか?……」

 

 

「ああ…

 心配しなくていいよ……

 御泥馬さんの…

 望みどーりのところだと思う……」

 

「あの…

 法人営業部の鯖戸さんって……

 どんな方なんですか?…

 怖いって言ってる人居て……

 私……

 怖い人…

 苦手で……」

 

「ああ…

 それも心配しなくていいよ

 鯖戸先輩凄く優しいから……

 …………

 何も心配要らないよ……

 …………

 なんなら今からちょっと覗いてみる?

 解体室近いから……」

 

「あ……

 は…い……」

 

 

 

「ほら…

 あのショートヘアの……」

 

「あ……

 ほんとだ……

 優しそう…………」

 

 

               TO BE COMUGIKO

 

いつも真面目に働く鯖戸先輩は法人営業部所属です♡

 

アーモンドの花

~ BARで 鯖戸&酒森 ~

 

 

 

「お…

 桜かぁ……

 風流じゃん……

 この紫と

 水色のはローズマリーだね……」

 

 

ローズマリーは正解です」

 

 

「え?

 ローズマリー…『は』?」

 

 

「ピンク色は

 アーモンドの花びらなんです」

 

 

「え?!

 マジ??!!」

 

 

「これ…

 このBARの裏手で昼に撮影した写真です」

 

 

「凄いなこの店」

 

 

「棕櫚さん……

 とりあえず今夜もお軀

 拭かせていただきましょうか……」

 

 

             ・・・・・・・・・・

 

「サンキュー

 サッパリした……

 ねえねえ

 今夜は何つくってくれんの?」

 

 

「何を期待してます?」


 

「解ってるくせに……」

 

 

「…………」

 

 

「…………」

 

 

「あの……」

 

 

「…………」

 

 

「…………」

 

 

「そーゆー意味深な間のとり方……

 やめてくれませんか……

 気になるんで……」

 

 

この子邪魔だなぁ……

 

 

早く酔わせて寝かせちゃおう……

 

 

「どうぞ

 フラワー・モヒートと

 チェイサーのIPAです」

 

 

「潰す気満々やん……」

 

 

何故解った?…………

 

 

「ねーねーバーテンダー

 私さっきのもう一杯飲みたい」

 

 

「今出来たところです

 こちらも合わせてどうぞ」

 

 

「お♡

 おとーふ好き♡」

 

 

「今夜はハーブや野菜類と合わせてチーズ焼きにしました」

 

 

「激旨♡

 ん?

 あ~~

 バーテンダー!!

 何また隠れて呑もうとしてんの?!」

 

 

くそ……

見つかっちゃったか…………

 

 

「違いますよ……

 棕櫚さんにもチェイサーをって思いまして……

 どうぞ……」

 

 

「旨♡」

 

 

「百合恵さん……

 こちら……

 もう一杯フラワーモヒートと本日の気まぐれピッツァ

 どうぞ…………」

 

 

「あの……バーテンダーさん……

 このフラワーモヒートって……

 度数どれくらい在るか

 訊いても良いですか?……」

 

 

「一杯目はホワイトラムオンリーで

 ノンソーダノンアイスだったので40%Vol.弱

 今回のはスピリタスブレンドしたツイストなので

 95%Vol.くらいです」

 

 

「ほぼスピリタスやん……」

 

 

この女……

割と勘が良いな………

なんとか誤魔化して

早く潰したい…………

 

 

「ピッツァに乗せて焼いたローズマリー

 パリパリにして在るので

 ピッツァに散らしてお召し上がりください」

 

 

「こう?」

 

 

「ええ…」

 

 

「美味しい……

 …………

 ねえ……バーテンダーさん………」

 

 

「はい?」

 

 

「フラワー・モヒート……

 おかわりください…………」

 

 

あ……

そう……

意外とお酒強いんだね……

 

 

「棕櫚さんお待たせしました

 TTTKGと

 こしひかりビールです」

 

 

「なんか今日……

 随所に和を感じさせてくれるね……」

 

 

「今日はそんな気分なんだろ?」

 

 

「うん……」

 

 

「…………」

 

 

「…………」

 

 

だからなんなんだよその空気は……

 

 

「百合恵さん……

 お芋さんと金髪ビールをどうぞ」

 

 

「あ……

 おいもさん……

 大好物です…………」

 

 

「紅はるかの極上品です」

 

 

バーテンダーさんって……

 人としては最低だけど……

 お料理やカクテルの腕は

 ほんと最高ですね…………」

 

 

褒めてるんだよね……

きっと…………

 

 

「ねーねーバーテンダー

 ソース少し跳ねちゃったよ~~っっ」

 

 

「はいはい

 今お拭きしますからね」

 

 

TTTKGで

何でそんなにソース跳ねるんだよ……

てゆーかソースなんて

かかってなかったでしょ?…

どーでも良いけど………

 

 

              TO BE COMUGIKO

 

TAMAGO・TOMATO・TO-HU・KAKE・GOHAN ♡

 

送迎の人がくれたもの №6

~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~

 

 

施設長は……

 

毎晩

 

顔立ちの整った女児達の中から何人かを選ぶのだが

 

あの姉妹は特にお気に入りだったらしく

 

その頻度は

 

他女児達との比にならなかった………

 

 

姉妹の泣き声や叫び声は

 

夜遅くまで止まないのが普通だった…………

 

これは

 

私達の日常で

 

当たり前の日々なはずだった…………

 

だけど…

 

そんな当たり前の日々は

 

姉妹にとって当たり前では無かったらしい…………

 

妹が

 

「わたしも」

 

 

言った後に

 

姉がラムネを出して……

 

「わたしたちをころしてくれるなら

 ふたつぶ

 あのひとに

 このてがみをわたしてくれるなら

 もうひとつぶ

 あのひとが

 いちねんごにまだいきていたばあい

 ころしてくれるなら

 ぜんぶあげる」

 

そう言った……

 

ラムネが好きだった私は

 

緑色のプラスチックボトルを受け取って

 

ラジカセの電源コードを

 

先ず妹の首に巻き

 

その後

 

姉の首に巻いた

 

 

「キリちゃんありがとう」

 

姉妹の最期の言葉は

 

同じだった……

 

施設長に渡して欲しいと頼まれた手紙には

 

あなたのことばをしんじています

 

 

それだけが書いて在った……

 

姉妹の願いのひとつ……

 

いちねんごに……

 

ん?

 

とは思ったがその時私はスルーして居た…………

 

 

私はこの姉妹に

 

少し

 

嫉妬して居た……

 

だからラジカセの電源コードには

 

躊躇いなく力を込めることが出来たし

 

施設長を殺害する気なんて

 

はじめから全く無かった……

 

この手紙を……

 

見るまでは………………

 

 

            TO BE COMUGIKO

 

もう一社のほーは確実にアッチ系の会社です

「酒森…

 私に言いたいことが在るんだろ?……」

 

 

「いったい何の事でしょうか?………」

 

 

「酒森…

 私は怒って居るんじゃ無い…

 ただ事実が知りたいだけなんだよ…

 毎回そう言って居るだろう?………」

 

 

「大変申し訳ありませんでした…

 今回は何を殺れば良いでしょうか?…」

 

「良い子だ……

 本社に配属される予定の新入社員が

 今日こっちへ研修に来るのは知って居るな?」

 

「いえ…

 知りません…」

 

「朝礼で言ったぞ?」

 

「………」

 

「まあいい…

 その新入社員の教育を

 酒森

 お前に任せる」

 

「断れないやつでしょうか?…」

 

「罰だからな」

 

「……

 承知…しました……」

 

「酒森……」

 

「……はい……」

 

「どうして今日…

 私の弁当が……

 助六だと解った?……」

 

「主任のお弁当は……

 毎朝……

 必ず確認して居ます……」

 

「……」

 

「主任……」

 

「何だ?」

 

「何故……

 何故私が……

 何故私が犯人だと解ったのですか?……」

 

「……」

 

 

 

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「あなたが新入社員の娘だね?」

 

「はい私が新入社員の娘です」

 

 

「何か質問とか在る?

 私に答えられることなら答えるよ?」

 

 

「ありません」

 

 

「そう…」

 

「はい」

 

「ところでどうして…

 この会社を選んだの?」

 

 

「求人広告を見て

 ここしか無いって

 思ったからです」

 

 

「?」

 

 

「金髪&ピアスOKっていう企業はよく在るんですけど

 刺青&全裸OKっていう企業は希有なんですよ

 他にもう一社在ったのですが

 本社が家から近い

 この会社を選びました」

 

 

「ああ…

 そう…………」

 

                

              TO BE COMUGIKO

 

 

送迎の人がくれたもの №5

~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~

 

 

施設長と会ったのは

 

本当の偶然では無いにせよ……

 

ばったりと

 

そういう感じでは在った…………

 

 

販売の部署に居た頃

 

送迎無しで単独仕事の日には

 

あえて施設の近くでお客さんをとって居た私……

 

もしかしたらいつか……

 

とは

 

もちろん思って居たのだけれど……

 

今夜をその時とする意思は

 

持って居なかった…………

 

私は部署異動してから

 

未だ一度もスプリングの仕事はして居らず

 

今夜は偶々

 

気晴らしのつもりで壁にもたれて居たのだ………

 

私に声を掛けてきた施設長は

 

私の顔など

 

もう……

 

忘れて居るらしかった…………

 

 

 

ホテルまでの道すがら

 

無言の施設長の足音を聞きながら

 

私が初めて殺害した

 

あの姉妹との

 

最後のやり取りを……

 

思い出す…………

 

 

姉は私に

 

「おねがい……

 わたしをころして………」

 

と言い

 

それに続いて妹は

 

「わたしも……」

 

とだけ言った…………

 

 

施設の壁は薄く

 

施設長が『そういう人間』であることは

 

皆が知って居たけれど

 

閉鎖的な施設の中で

 

それが異常だと思って居る者は

 

私を含めて一人も居ないのだと……

 

そう思って居た私は

 

思わず

 

「なんで?」

 

 

と言った………

 


              TO BE COMUGIKO

 

 

達成感♡

~ 別の場所で 産業医 津葦キリコ ~

 

 

 

そうだ……

 

 

失敗なんかじゃ無い……

 

 

旨くいかない方法をひとつみつけただけ……

 

エジソンが言ってたもん……

 

 

長ドスで切れないなら

 

得物のレヴェルを上げれば良い……


手首の痛みが取れてからって思ったけど……

 

いや……

 

やはりすぐだ

 

今すぐ殺るべきなのだ…………

 

今度は成功する

 

必ず……

 

今度は必ず

 

あの女を眠らせて殺る…………

 

 

 

 

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ふう……

 

 

やっぱり手首痛いし……

 

ちょっと疲れちゃったけど……

 

 

なんか凄い……

 

 

達成感♡

 

 

              TO BE COMUGIKO

 

やっぱりお片付けの際は全裸が吉♡