証券会社で働いて居ます

証券会社で働くOL達の日常を描いた物語です(・∀・)♡

夜の森に在るBARで №9

~ BARで 東雲坂田鮫 ~

 

 

息苦しさと……

 

懐かしさ………………………………

 

 

それにしてもこの魚………

 

 

なんという美味しさ………………

 

皮はパリッと中しっとり……

 

くちで言うのは簡単だが

 

魚の筋繊維をパサつかせずに

 

皮目をパリパリに焼き上げるというのは

 

一流の料理人でも難しいことだ……

 

 

卓越した料理技術だけで無く

 

焼きに適した魚の状態を

 

如何に見極めるか………

 

例えば

 

同じ網にかかった同魚種同サイズで在ったとしても……

 

その個体差により

 

焼きが適するのか

 

煮るのが良いか……

 

或いは蒸すか……

 

揚げるか

 

生か…………

 

それは変わって来る…………

 

 

総合的な力量が無ければ

 

こんなに美味しく魚を焼くことなど出来ない…………

 

しかもこの魚……

 

驚くことに

 

魚臭さが全く無いのだ…………

 

よほど新鮮でも

 

こうはいかない…………

 

 

しかも臭みが無いどころか……

 

香ばしく甘やかなこの香り…………

 

アロマとフレーヴァー

 

そして……

 

テクスチャー…………

 

これらのレヴェルや

 

調和だけに驚かされたのでは無い…………

 

焼き魚で在るにも関わらず……

 

鱗や骨…

 

鰭や内臓に至るまで…………

 

全て美味しく………

 

どんなに新鮮で在ったとしても

 

必ず苦味を持って居るはずの内臓に

 

苦味が殆ど無く…………

 

むしろ甘い………………

 

 

魚に対する私の……

 

固定概念が

 

まるで乾燥しきった冬の枯れ葉のように

 

粉々になって行く…………

 

そんな魚料理がここに在った………………

 

 

魚以外にも

 


色々

 

 

つまませてもらいながら……

 

 

何杯も

 

 

何杯も……

 

 

美味しいカクテルを

 

 

いただいた……

 

 

どれもこれも

 

 

全てが美味しくて……

 

 

毎回息苦しくて……

 

 

懐かしくて…………

 

そしたら今度は……

 

パンが出て来た…………

 

 

少し……

 

私の頭は混乱した……

 

 

色々なものが……

 

繋がりそうで

 

繋がらない…………

 

自分の記憶力の弱さを呪った…………

 

でも……

 

バーテンダーにくちを塞がれる度……

 

 

私の心は

 

平和を取り戻した…………………………

 

       TO BE COMUGIKO

 

 

 

本当に知りませんか?

 

私が嘘をつくような人間に見えますか?