証券会社で働いて居ます

証券会社で働くOL達の日常を描いた物語です(・∀・)♡

夜の森に在るBARで №3

~ 追憶  バーテンダー ~

 

 

彼女と初めて出会ったのは

 

その時よりも

 

もっと前だった……

 

 

彼女を一目見て気に入った私は

 

森の中に捨てられて居た車の中で

 

長い時間を

 

一緒に過ごして居た………

 

その時の彼女も

 

何の抵抗も示さず

 

唯々従順だった………

 

何度かそういうことが在って…

 

その後暫く彼女を見かけなくなったが……

 

それから何年か経ったある日

 

私がバイトして居た早朝のコンビニに

 

パンを買いに来た……

 

 

彼女は随分と生長して居た……

 

服を着て居なかったので

 

すぐに彼女だと解ったが

 

もしも服を着て居たとしても

 

遠くからでも解る

 

彼女の美しい淡い水色の左目を

 

 

私が忘れるはずなど無かった………

 

それから彼女は

 

頻繁に来店するようになった……

 

私は彼女を悲しい気持ちにさせたくなかったので

 

いつも彼女が手に取る銘柄の食パンを

 

必ず一斤キープしておくようになった……

 

食パンの代金を受け取るときは

 

毎回彼女のくちを塞いだ………

 

彼女はたぶん…

 

気付いて居なかったと思う……

 

その行為が

 

彼女の淡い水色を

 

くりぬいて仕舞いたいという衝動を抑える為の

 

代替行為で在ったということを………

 

 

警察官になりすまして連続暴行を働いて居たひとの首を

 

スコップでふたつに切り分けようとしたが

 

そのひとの首では無く

 

彼女の淡い水色を見ながらだった為

 

まだ皮一枚繋がって居た……

 

その日彼女は私のアパートに来た……

 

私のアパートには

 

私の恋人達が何人か居たが

 

彼女に気にする様子は

 

特に無かった……

 

 

私は

 

彼女の淡い水色を守る為

 

ずっと彼女のくちを塞いで居なければならなかった……

 

彼女はとても従順だった…

 

何も喋らず……

 

唯々私を見て居るか…

 

 

目を閉じて居るかのどちらかで……

 

初めて出会ったあの日から

 

何も変わって居なかった……

 

だから私は

 

彼女の首に触れて居る指に

 

力を入れる必要が無かった……

 

彼女は

 

死体よりも………

 

従順だった………………

 

 

              TO BE COMUGIKO