Bella giardino
~ Bella giardino ~ パンパンパンパン 「は……い……、レ…レスト……ラン……で……、 料理……を、教えて……、もらって……、う……、ま……、 ました……」 僕は身体を激しく揺らされながらも、 なんとか返事した……。 パンパンパンパン 「今から面接を始める」 パンパンパン…
~ Bella giardino ~ 目を開けると、テーブルの上に空のグラスがあった。 僕はまた眠ってしまっていたらしかった。 飛行機での長旅は僕の身体を、 思った以上に疲れさせていたらしい……。 「フルスモークでどシャコのVIPカーです」 藤子さんがバーテンダー…
~ Bella giardino ~ 僕が汚してしまった椅子と床を、 藤子さんと一緒に拭いていた。 藤子さんを見ると目が合い、 笑いかけてくれたので僕も笑い返した。 少女のように可愛らしい笑顔。 それでもやはり、 目は死神さんとそっくりなのだ……。 藤子さんは間違…
~ Bella giardino ~ 「おーい、おーい」 藤子さんの声で目が覚めた。 ほんの短い時間かとは思うのだけれど、 僕は気を失っていたらしい……。 「氷要る?」 短時間とはいえ気を失っていたので、 一瞬何のことかと思ったけれど、 目の前に置かれたボウモアのボト…
~ Bella giardino ~ ビターテイスト且つナチュラル。 木の香りがする落ち着いた雰囲気のBARだった。 手作り感のあるBAR店内について藤子さんに尋ねると、 内装は椅子やテーブルも含め、 全てがバーテンダーさんのDIYによるものだそう……。 全部? …
~ Bella giardino ~ ナイフを持っている男以外は皆笑っているし、 丁寧にワックス掛けされたピカピカの車からは、 所有者の社交性や真面目さも覗えるので、 顔は怖いが悪い人達ではないと思うのだけど……、 何故か藤子さんは少し……、 泣きそうな顔? 何か喋…
~ Bella giardino ~ 藤子さんの目を見ていたら、 シチリアにいたときバイト先の店主がよく言っていたことを思い出した。 「この瓶の中には処女も熟女も両方入ってるんだ」 バイト先の店主はよくそう言いながらワインのコルクを抜いていた。 藤子さんの中にも…
~ Bella giardino ~ リアウィンドウ越しにもう一度さっきの男を見た。 顔は悪くないのに勿体ない人だな……。 そう思った。 車、ファッション……、 兎に角センスがダサすぎる……。 「あーヤッバい……、けっこう時間食っちゃったね......、 ちょっと飛ばすよ」 藤…
~ Bella giardino ~ 少し前から気になっていたサイレンの音が、 すぐ近くまで迫っているということに気が付いた。 僕たちの乗っている車は、左に寄せて止まるよう指示された。 藤子さんが、 「もう……、面倒くさいなぁ……」 と、 そう言って指示に従うと、 …
~ Bella giardino ~ 「ねえ藤子、 私は今から院長のところへ行ってくるから、 インパラ運転してその女と一緒にBARへ戻っててくれないか?」 「了解です」 僕はバーテンダーさんと呼ばれていた人が運転する ワンボックスカーのテールランプを、 藤子さん…
~ Bella giardino ~ 話し声で目が覚めた。 身体を起こすと、 「あ、おはよう」 さっき僕にくちづけしてきた美人が、 またくちづけしてきた。 長い……。 それにかける時間だけでなく、 やっぱり舌も、 かなり長い……。 美人がやっとくちを離してくれたときに…
~ Bella giardino ~ 藤子の微笑む顔を見ながら出したいと思ったのだけれど、 知らぬ間に藤子が今私がしている女にくちづけを始めていたので無理だった。 由子とそっくりなこの女の顔も見たいと思ったけどそれも無理……。 仕方がないので私はとりあえず、 由…
~ Bella giardino ~ 僕はこのまま……、殺されるのかも知れない。 そう思った。 頭がぼうっとしてきて、 音や、身体の感覚が、 どんどんヴォリュームダウンして行く……。 死ぬのか?僕は……。 「ねえ藤子、中に出しても良いか訊いてみてくれる?」 「え?何故です…
~ Bella giardino ~ 今朝はおまけの生地でふざけすぎて………(・∀・) 気付いたら文字数3,000字くらい………(・∀・) 当然時間も無くなり……(・∀・) ということで…… 小説はお休みします…(_ _)(・∀・)♡ それではふざけすぎた生地…………………....................... ご賞味くだ…
~ Bella giardino ~ 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛…
~ Bella giardino ~ わたしは音を立てないよう、且つ素早くバーテンダーさんの元へ戻る。 バーテンダーさんの悲しそうな顔が笑顔に戻るかも知れなくて、 わたしにとっても、あの女の子にとっても、 とても愉しいに違いないことを思いついた。 「私のことは…
~ Bella giardino ~ 空港でするとき、バーテンダーさんは大体いつも同じようにする。 とても急いだ雰囲気で……、 何回も何回も、何も言わずに中に出す。 終わった後でわたしから目隠しをはずし、 頭を撫でてくれるのは、 普段と何も変らないのだけれど、 そ…
~ Bella giardino ~ 「藤子、今からドライブ行こうか」 「うん、いく」 バーテンダーさんに初めてドライブに誘われたときは、 車でするのかな? それともどこかで降りて、お外でするのかな? と、 場所と行為について思っただけだったのだけれども、 連れて行…
~ Bella giardino ~ ※今回の作品 文字数が多かったので前後編 二日に分けての公開とさせていただきました…… 以前にも在ったことと 覚えて居られる方も在るかと思いますが…… こーゆースタイルの作品は やはり内容的にどちらか片方では成りたたず…… 特に後編…
~ Bella giardino ~ 「うぐっ……、ハァ……、グスッ……」 「オイ朔乃、お前いつまでグズってんの?いい加減慣れろよ……」 「うう……、わっ…、私……、 もっ……、もうイヤなんです……。おっ…、お願いです……、 他のことなら何でも……、 どんなことでもしますから……、 こっ…、…
~ Bella giardino ~ 私が施設に入って約一年後、 施設長は突然姿を消した。 私が施設を出る数日前のことで、 施設長が姿を消す前日には、 いつものように二人で施設長の弟さんのお店で唐揚げを食べ、 その後はいつものように深夜のドライブへ行っていた………
~ Bella giardino ~ あの警察の人の件では施設長を恨みもしたけれど、 今はもうそんな気持ちなど、一切無いと言って良い。 あのときは施設長が全て悪いのだと思った。 そう思う前は自分が悪いのだと思っていた。 でもそれらは、 どちらもきっと、私の勘違…
~ Bella giardino ~ 目が覚めるとベッドの上だった。 白い壁にはめ込まれた木目調の扉が開く……。 施設長と目が合った。 「ああ……、良かった目が覚めて……」 私は丸々二日以上もの間眠り続けていたらしかった……。 「お粥でもつくりましょうか?」 「唐揚げを揚げ…
~ Bella giardino ~ 三人乗った車で、深夜の山奥を目指していた。 「夜が明ける前には施設に戻っておいたほうが良いと思うので、 少しとばしますね……」 峠道に入るか入らないかのところで、施設長はそう言った。 施設長がくちを閉じて以降、 左右に絶え間な…
~ Bella giardino ~ ぼんやりとした光が灯り、奥から人が歩いて来るのが見えた。 私はほっと胸を撫でおろした。 ガラス越しに女と目が合った。 施設長だった。 施設長は鍵を回し、 表へ出るなり跪き、 何でもするから赦して欲しいと言った。 このとき私は…
~ Bella giardino ~ 【take1 イラスト&会話編】 「オイ朔乃ぉ…………」 「……はい?……」 「服脱いで…………」 「え?………… あの…………………… き……着てませんけど………………………」 「何で着てねーの?」 「バッ…バーテンダーさんが着るなって言うから………………………」 「ねえ朔乃ぉ…………………」 「………
~ Bella giardino ~ 水道水で目を洗う。これは出来れば避けたい行為。 あまり知られていないことかと思うのだけど、 水道水は目に悪く、 ドライアイを筆頭に、 様々な目のトラブルや眼病発生リスクを跳ね上げるのだと 眼科医から聞いたことがある。 けれど…
~ Bella giardino ~ 四~五日? 或いはもっと長い間……。 私は手錠でベッドに繋がれたままだった。 その間、私がくちにした飲食物は、 恋人の体液だけ……。 もしこの相手が恋人でなかったとしたら……, 軟禁?準監禁? そんな言い方をしたとしても、 おかしく…
~ Bella giardino ~ ・・・・・・・・・・・・・・・ 「今から俺の家に連れてってやるよ」 施設から出るとき施設長が居たのだけれど、 どうやら施設長の瞳には、 私達の姿が全く映っていないらしかった。 さっきの私の声や、あの音も、 同じような感じで、聞…
~ Bella giardino ~ 「退院おめでとう」 私にそう言った後、警察の人は、 まるで施設長のことが見えていないかのような空気感で、 「こっちに付いてきて」 と 言って、 返事も聞かずに歩き出した。 私が施設長に目を遣ると、 施設長は無言で一回頷いた。 個室…