～ BARで 鯖戸 ～
｢ねえバーテンダー……｣
｢はい？｣
｢最近あった…
何か面白いこととか……
不思議なこととか……
何でも良いから…
話してよ……｣
｢そうですね……
そういえば最近
とても可愛らしいお客さんがいらっしゃって……｣
｢うん…｣
｢ですがご予約を入れて居られなかったものですから
予約を取って
別の日においでになりませんかと申し上げたんですよ……｣
｢うん…｣
｢ですが……
そのお客さんは
何もおしゃべりになりません……
黙って私を見て居るだけなのです…………｣
｢うん…｣
｢私は少々鼻が利きます……｣
｢知ってるよ…｣
｢その可愛らしいお客さん……
先週棕櫚さんが同伴されたお嬢さんと…
同じ匂いがしました………｣
｢？｣
｢恐らく……
彼女を探しに来たのだと思います………｣
｢……
ああ……
………
あの娘……
またここへ連れて来たかったんだけど……
止めといたほうが良いかな？………｣
｢それは心配しなくても良いかと存じます…
あの可愛らしいヴィジュアルと目付きで
もしも悪者だったとしたならば…
私はもう…
何を信じれば良いのか……
解らなくなりますから……………｣
TO BE COMUGIKO
