証券会社で働いて居ます

証券会社で働くOL達の日常を描いた物語です(・∀・)♡

クリスマスに二人きりのホテルで

~ クラスメイト ~

 

 

今私はホテルの一室で

 

学生時代の担任教師と…

 

二人きり…………

 

部屋にはクリスマスの飾り付けが施されて居て

 

とても

 

可愛らしい…………

 

 

風俗店が建ち並ぶ夜の街……

 

前から歩いてきた人物が

 

学生時代の担任教師だということは……

 

マスクをして居たけれど

 

すぐに解った…………

 

私が指二本差し出すと

 

その元担任教師は

 

簡単について来た…………

 

 

 

私は黒い物を持って居ない

 

私の黒い所有物は

 

すぐに汚れたり

 

無くなったりし易いからだ………

 

私の黒い鞄は

 

よくゴミ箱と間違えられた………

 

多くの場合は

 

ジュースの紙パックや

 

パンの袋だったが……

 

時には砂や

 

水などの液体が入って居たこともあった………

 

担任はこのことを

 

私の勘違いだと思ったらしい………

 

私が変に思われないよう

 

黙って居るようにと

 

決して他の人

 

勿論親にもに言わないようにと…

 

忠告してくれた……………

 

私の黒い制服は

 

鞄とは逆に

 

ゴミと間違えられることが多く

 

よく教室のゴミ箱に捨てられて居た………

 

ゴミ箱に無い時は

 

窓から下を覗き込むと

 

大概あった……

 

窓の下にも無い時は

 

トイレにあった……

 

体育の授業の後は……

 

必ずだった…………

 

担任に

 

「窓からゴミを捨てている生徒が居ます」

 

そう

 

言ってみたことがある………

 

「君は窓からゴミを捨てたことがあるか?」

 

そう

 

尋ねられたので

 

「ありません」

 

 

答えたら……

 

「そうだと思った

 君はそんな子じゃ無い

 自分がちゃんとしてればそれで良いんだ

 他人のことは気にするな

 そんな哀れな奴らを気にして居る暇があるなら

 勉強しなさい」

 

 

有意義な時間の使い方を教えてくれた…………

 

私の黒い髪は

 

よく

 

白や黄色

 

時には赤やピンクに色が変わった……

 

クラスメイトが黒板消しで………………

 

どうやら汚れて居たらしい私の髪を

 

キレイにしてくれるからだった…………

 

黒い物と私は相性が悪いのだなと思い

 

黒い髪をエタノールで脱色した翌日

 

登校したらクラスメイト達が寄って来て

 

金髪になった私の髪を

 

墨汁で黒い色に戻してくれた…………

 

「校則違反はダメよ?

 先生に叱られちゃう」

 

そう言ってくれたクラスメイトは

 

赤い髪の色をして居た………

 

墨汁で黒い色に戻った私の髪……

 

そして

 

同様に墨汁のかかった私の顔とブラウスを見て担任教師は……

 

何も言わなかった………

 

クラスメイトが黒くしてくれたおかげで

 

担任は私の校則違反に気付かなかったのだろう………………

 

教室内でクスクスと

 

笑い声が聞こえた…………

 

辺りを見回すと

 

隣の席の女の子以外

 

全員が笑って居た…………

 

先生も…………

 

笑って居た………………

 

 

私は全員の顔を覚えた

 

 

 

 

ねえ先生?

 

私のこと覚えてる?

 

 

私は先生とクラスメイト達の顔をしっかりと覚えて居るのに…………

 

やっぱり私は

 

 

印象に残らない生徒だったらしい………

 

 

私はキリストの誕生日どころか

 

自分の誕生日にすら興味が無いけれど…

 

一般的な知識として

 

今日が特別な日だということは理解して居る…………

 

 

今日は

 

 

良い日だ

 

 

「メリークリスマス」

 

 

             TO BE COMUGIKO