～ 追憶 東雲坂田鮫 ～
子供の頃……
私は親に構ってもらえず……
しかも
友人と呼べる人間も……
一人も居なかった…………
だから
独りで時間を潰す必要があったが……
何せ子供の頃だ……
時間の流れがゆっくりな上に
その長い時間を愉しむ知識も……
持ち合わせてなど居なかった………
私のクラスメイトが誘拐されたのは
そんな高校一年の時だった………
彼女は明るく
顔立ちも整って居て
クラスの人気者だった………
彼女は手足を縛られた状態で
口にガムテープを貼られ……
全裸で平均台に固定されて居た………
誘拐されてから7日後の朝だった………
その日の早朝私は…
酔って帰宅した母が絡んで来て居たので
いつものように外へ出て……
いつものように学校の校庭を目指して居た………
早朝といっても
外はまだ真っ暗の3時前………
校庭には無料の遊具が幾つか在り……
その中でも特に
鉄棒が私の……
お気に入りだった…………
TO BE COMUGIKO
