証券会社で働いて居ます

証券会社で働くOL達の日常を描いた物語です(・∀・)♡

猟奇殺人鬼の美術教師に執着して居る私

~ 追憶 東雲坂田鮫 ~

 

 

その日私は学校をサボった………

 

帰宅後すぐに強い睡魔に襲われた私は

 

昼過ぎまで眠ってしまったのだ…………

 

たぶん

 

あの美味しい紅茶が

 

 

齎した作用だろう………

 

私は今朝の帰宅途中

 

足がふらふらだったし

 

道もなんだか

 

ぐにゃぐにゃに曲がって居るように感じて居たのも

 

覚えて居る…………

 

昼過ぎから

 

目は覚めて居たのだけれど……

 

なんだか頭と目の奥……

 

お腹や腰……

 

というか

 

軀全体が重くって……

 

布団からは出られなかった……

 

夕方になって

 

バタバタと母親が出て行く音を聞いて……

 

それからやっと

 

布団を出た……

 

テレビのリモコンを押すと

 

誘拐と殺人

 

それとあと幾つかの容疑で

 

高校の教師が

 

指名手配されて居るニュースが報道されて居て

 

他のチャンネルに変えても

 

みんな同じだった……

 

家宅捜索で

 

教師の自宅床下と大型冷蔵庫の中から

 

行方不明中だった女子高生

 

16人分の亡骸が発見され

 

床下で発見された亡骸のうち

 

半数は白骨化して居たそうだ……

 

この時の報道では

 

まだ

 

大型冷蔵庫の中で冷やされて居た

 

幾つかの頭部に関しては

 

触れられて居なかった……

 

先生が私の手に乗せてくれた

 

白くて柔らかい包帯の感触は……

 

私を

 

また穏やかな世界へ連れて行ってくれる……

 

そんな気がした……

 

それには悲しみが付帯して居るから……

 

満ち足りることは無いだろうけれど………………

 

 

ポケットに入った固いものに手が触れた……

 

先生が授業中に教えてくれた

 

ニードルの使い方は

 

今でもはっきりと覚えて居る………

 

先生はこのニードルが

 

通常よりかなり長い

 

特別なものだと言って居た……

 

このニードルを持って居れば

 

若しかしたらまたいつか

 

先生と逢えるんじゃないかと思って

 

今朝先生の家を出るとき

 

無断で持ち出した……

 

 

先生と一緒に……

 

紅茶を呑みたい……

 

そう…

 

思った…………

 

 

あれから何年が経過したんだろう…………

 

まだ私は

 

先生と逢えて居ない…………

 

 

              TO BE COMUGIKO