証券会社で働いて居ます

証券会社で働くOL達の日常を描いた物語です(・∀・)♡

夜の森 前編

~ 夜の森で 東雲坂田鮫 ~

 

 

あの美術教師に

 

軀を

 

縛ってもらったとき………

 

 

軀の自由が奪われるのに反比例して……

 

心の自由は

 

与えられる気がした…………

 

 

あれ以来……

 

 

自分で自分の軀を縛るのは

 

毎日のことで……

 

 

少なくとも

 

自分の部屋に居るときの……

 

……

 

当たり前に

 

なって居た…………

 

 

本当は

 

美術教師に縛ってもらいたい…………

 

 

けれど……

 

 

それが叶わぬ今は…………

 

 

自分で縛るしかなかった……

 

 

自分で自分の軀を縛るいう行為は

 

想像したよりも

 

難しかった………

 

始めの頃はなかなかうまくいかず……

 

もどかしい気持ちで

 

心の自由はなかなか得られなかったが……

 

最近は

 

テクニックの向上に比例して

 

心の自由な時間も……

 

だんだんと

 

増えて来て居た………………

 

今日も帰宅後

 

すぐに自分の軀を縛った…………

 

 

縛り終わって

 

いつものように

 

部屋の中心に立つ…………

 

 

何時間かが経過した頃……

 

ふと…

 

産業医

 

津葦キリコセンセェのことを思い出した………

 

………………

 

今日保健室で…

 

 

津葦センセェは

 

私の軀を

 

縛った…………

 

 

他人に軀を縛られるのは久し振り……

 

というわけでは無かったが……

 

津葦センセェの縛り方は

 

私好みで……

 

あの美術教師に似て居たし……

 

 

手慣れた感じは……

 

私に

 

安心感を与えてくれた……………

 

 

結局今回も

 

不眠症の解消には至らなかったが…

 

不眠症の治療を抜きにしても……

 

また津葦センセェに……

 

縛ってもらいたい………………

 

……………………

 

そう思って居たら

 

インターホンの音が聞こえた…………

 

 

私の部屋のインターホンが鳴るのは珍しい……

 

時計を見ると

 

深夜一時をすこしまわったところだった………

 

 

ドアーに近づき

 

レンズから外を確認した…

 

津葦センセェだった……

 

私はくちに粘着テープを貼り……

 

包帯で手足を拘束した状態だったが

 

 

津葦センセェには

 

カウンセリングのとき

 

このことは話して居たので問題無いと思い

 

 

鍵をまわした……

 

手を縛って居たので

 

ドアノブをまわしてから左肩でドアーを押し開けると…

 

 

裸の津葦センセェが

 

大きめの斧を振りかぶったところだった………………

 

 

 

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目を開けると

 

光のすじがたくさん見えて

 

 

草木や土の…………

 

匂いがした………………

 

 

すぐにここは森の中だと

 

解った……

 

枝葉の隙間から暗い地表に刺さる

 

裂かれて細くなった月光は……

 

とても幻想的で心地よく……

 

私から

 

考えるという能力を……

 

どんどん奪って行く………………

 

そんな……

 

気がした…………………………

 

 

              TO BE COMUGIKO