｢酒森センパイ！｣
｢ん？｣
｢あ…｣
｢これセンパイが欲しがってたペーパーナイフ！！
ちょっと小さめっスけど使えるんじゃないかと思って！！｣
｢ありがとう嬉しい
全然使えるよ……
でも…どうして？
この前確定申告終わるまで経費使えないからダメだって
言われたんだよね？……｣
｢実はさっき経営戦略部行ってきたんスよ……
私やっぱり納得いかななくて…
あいつ達が勝手に張ったキャンペーンでお客さんから質問受けるのって
お客さん相談ルームの私達なのに
私達に一切連絡よこさないって絶対喧嘩売ってるじゃないスか…
あの部長…社長の娘だかなんだか知らないっスけど………
私…ちょっと仲良く運動でもしてやろううじゃないかと思って………
でもせっかく行ったのに誰も居なかったもんスから帰ろうかと思ったら……
部長のデスクにこれが………｣
｢あ…大丈夫もういい……
聞かなかったことにするよ……
ありがたく…使わせてもらうね……
そんなことより
結構思い切って髪切ったんだね……｣
｢ああ……
そうなんスよ
別に誰かに言われたとかではないんスけど
内勤とはいえ身だしなみってやっぱ大事じゃないっスか？
そういうのって
見えて無くても電話の向こうのお客さんに伝わるんじゃないかと思って……
変っスか？……｣
｢ううん全然
凄く良く似合ってるよ………｣
てゆーか……
経営戦略部に誰も居なかったって………………
絶対嘘じゃん……
TO BE COMUGIKO
