証券会社で働いて居ます

証券会社で働くOL達の日常を描いた物語です(・∀・)♡

麝香に隠れた血の匂い

この企業に入社して

 

一ヶ月も経たないうちに

 

後輩が出来た………

 

彼女の名前は

 

鋳鷹といった………

 

初めて見たときの鋳鷹は

 

中世ヨーロッパ風のドレスを着て居て

 

 

もの凄く長い髪を

 

引きずりながら歩いて居た…………

 

 

後で聞いたら

 

「入社初日だったんで

 ちゃんとしたカッコじゃないとダメかな?

 って思ったんス」

 

そう言って居た………

 

私より4~5歳ほど若く見える鋳鷹は

 

髪が長過ぎるし

 

言葉遣いもあんまりだったけれど…

 

とても礼儀正しかったので

 

好感が持てた………

 

 

入社翌日から

 

私と同じ

 

お客さん相談ルームで働くことになり……

 

今私の隣の席で

 

アイリッシュコーヒーをつくろうとして居る…………

 

 

麝香の香りに隠れた…

 

血の匂い……………

 

それに…

 

手の甲にある……

 

無数の傷も気になったが…………

 

少なくとも

 

今私の目の前に居る鋳鷹は

 

私に対して礼儀正しく…

 

そんな鋳鷹に好感を持って居る

 

私が居るという事実は

 

何事にも代えがたいことなので……

 

「酒森センパイもコーヒーどーっスか?」

 

という言葉に対して

 

 

「クリームもウイスキーも多めでお願い」

 

 

そう答えた…………


 

             TO BE COMUGIKO