~ BARで 鯖戸 ~
「もしかして…
迷惑だった?
こんな昼間っから来ちゃって…………」
「大丈夫だよ?…
こっちこそ何か悪いな…
梅しごとでテーブル席ひとつしか残ってなくて……」
「それは全然だいじょーぶ…
一席在れば上等だし……
てゆーか
好きだし……………
………………
梅……………」
「前菜だよ」
「もしかして
疲れてる?…………」
「そんなことないよ…
これも食べて…………」
「なんだか食べにくいなっっっ!!
やっぱり疲れてるでしょっっっ!!」
「そんなことないって…
食べたら解るよ……」
「ホンマやっっっ!!
うんまっっっ!!♡」
「なんか最近雨の降り方変だね…
心配だから今日は部屋干しにしてるんだけど…
あ…
でも…もう良い感じのも在る………
これなんかはもう干し上がりで良いかな…」
「一旦梅酢に戻したほーが良いんじゃない?
暫く雨みたいだよ?………」
「気遣ってくれてありがと…
そうだね…
うん…
そうするよ……
あっ…………
また変な雨降ってきた………」
ちょっと待ってくれよ……
変過ぎやろ……………
「はいどーぞ」
「なんか昼のBARって…
夜とはまた違った愉しさが在るね……♡
あ…
これ手打ちのカヴァティエッディだね♡
美味し~い♡」
「意外と大人だね…」
「何言ってんのさ…
普通に大人だって………」
「ハッピーバースデー棕櫚」
「え?!
うそ…
全然誕生日じゃないけど
嬉しい………………♡」
「だいぶ遅くなっちゃってごめんね…」
「全然良い…
嬉しい♡」
「干したての梅干しも
食べる?」
「あたりまえじゃん♡」
「はいどーぞ」
「うわ~~~~♡
ヤバいヤバい
美味し過ぎる~~~♡
今日食べたものの中で
この梅干しが
一番美味しいよ♡」
TO BE COMUGIKO
梅干しも真剣につくってることに
違いは無いから………
この太陽の香りいっぱいの
この時期しか食べられない干したては
恋衣に包まれたような
幸せなお味なんだ♡