証券会社で働いて居ます

証券会社で働くOL達の日常を描いた物語です(・∀・)♡

闇の中で目が覚めて・・・PARTⅢ

~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~

 

 

若い男に

 

「他は?」

 

 

と尋ねると

 

「今この事務所内で生きて居る人間は

 姐さんと自分の二人だけです………」

 

 

そう答えた……………………

 

 

「組長は?」

 

 

そう私が尋ねると

 

若い男は

 

「え?!

 言っちゃうんですか?!……」

 

 

驚いた顔を見せたので

 

「社長は?」

 

 

言い直した……

 

 

それから十分後くらいだろうか?………

 

ショットガンで頭を吹き飛ばされた組……

 

社長の亡骸と

 

黒いスーツを着た人達の亡骸….…

 

高級車の中に五体

 

車外に十体ほど……

 

どの亡骸も損傷が激しく

 

この現場の第一発見者になる人や

 

偶々管轄署に勤務して居て関わってしまうことになるで在ろう

 

若い警察官が

 

可哀想だと思った……

 

 

私は一人しか殺って居無い

 

若頭…

 

いや…

 

副社長の眉間にナイフを投げただけだ……

 

 

突然スウィッチが入ったかのように

 

ついさっきまで

 

大笑いしながら引き金を引きまくって居た血塗れの若い男に

 

「おなかの具合はどう?」

 

 

と尋ねると

 

「あ…

 姐さんが浅く切っていただいてたんで

 もう血も止まってますし大丈夫です」

 

 

そう答えた……

 

組…社長が乗っていた高級車のトランクから

 

ジュラルミンケースを取り出し

 

私に渡す…血塗れの若い男……

 

開けると中には

 

諭吉さんがパンパンに詰まって居た……

 

「これからどーすんの?」

 

 

若い男にそう尋ねると

 

「もし姐さんにお許しいただけるなら…

 とりあえず今すぐ飛ぼうと思ってます……」

 

と答えたので

 

ジュラルミンケースを閉めて

 

「これあげるからもうこういう業種で働くの止めときな…

 お前には向いてない……」

 

お前に向いてるのはヒットマン

 

という本心を噛み殺しつつ

 

そう言ったら

 

何度もお礼を言って

 

ドッパドパに涙を流す血塗れの若い男……

 

なかなか無いシチュエーションに

 

ある種の興奮を覚えたが

 

 

かなり疲れて居たので

 

「じゃーね

 バイバイ」

 

 

と言って

 

自社に電話した……

 

コール中に

 

血塗れの若い男の後ろ姿を見て居た…

 

 

組…社長の亡骸に

 

大きな声で

 

「ご苦労様です!!」

 

と言って頭を下げ

 

私には

 

「ありがとう御座いました!!」

 

と言って頭を下げてから

 

闇に消えた……

 

 

 

 

自社の人間が迎えに来た…

 

私は全身血塗れだったし

 

 

途轍もなく眠たかったので

 

 

車のトランクに入れてもらうことにした

 

 

トランクを閉めてもらい

 

エンジンをかける音が聞こえたあたりで

 

私の記憶は途絶えて居る……

 

どうやらそこから今まで

 

熟睡して居たらしい………

 

 

自身の置かれて居る状況を理解したことに安心し

 

もうひと眠りしようと思ったところで

 

ガチャリという音と共に

 

トランクが開いた……

 

 

「キリコさんすいません…

 ここに入ってもらってたの忘れてました……」

 

特に怒って居た訳では無いが

 

冗談で

 

「次忘れたら死ぬよ?」

 

と言ったら…

 

どうやら冗談の通じない人間だったらしい……

 

顔の色が一瞬で青に変わったので

 

「あ~

 やっぱり今度忘れたらデコピンね♡」

 

と言って

 

フォローしておいた……

 

 

最近の若者には気を使う………

 

私の心は疲労を増した…………

 

 

その従業員も

 

さっきの若い男と同様

 

ドッパドパに涙を流しながら

 

謝り続けて居た……………

 

コイツも向いてないな……

 

 

心の中で思った夜だった…………………

 

 

             TO BE COMUGIKO

 

 

あ~疲れた……やっとアイスたべられるよ………