~ 追憶 美術教師 ~
僕は絵を……
特に生き物を描くのが好きで美大に入った……
前々から気になって居たやつが
新歓コンパに来て居て
コンパ中盤に女と外へ出てから
中々帰って来ないので
気になって自分も外へ出た……
女を二人
インパラのトランクに詰めた………
僕は旧車が好きだ
中でも
オールズモビルとインパラは特別だった……
インパラの持ち主と共に後部座席に座ると
慣れた様子で運転席に座った運転代行業者が
「ご自宅で良いですか?」
と言ったが
「今夜はこの人のお家までお願い」
と
インパラの持ち主が言うので
僕は道を説明した……………
この代行運転業者は左ハンドルOKで
感じも良いのでいつも利用して居るのだと
後にインパラの持ち主が言った……
この運転代行業者は
いつも自分が
何を運ぶ代行をして居るのか……
全く気付いて居ないのだろうな………
と
そう思った時
後ろでトランク内をガンガンと蹴るような音が聞こえ出した…
どうやら女が目を覚ましてしまったらしい……
隣を見ると
インパラの持ち主は……
ニコニコと笑って居た………
代行運転業者は何も聞こえて居ない様子で
普通に運転を続けて居る……
僕の家に到着すると運転代行業者は
インパラの持ち主から諭吉さん5~6枚受け取り
「またのご指名お待ちして居ります」
とだけ言って徒歩で帰って行った………
インパラの持ち主がトランクを開けると
さっきまでトランク内を蹴りまくって居た女と目が合った…
女が大きく息を吸い込んだので
すぐにくちを押さえて
いつもポケットに入れて居るカッターで
自分の指を傷つけないよう注意しながら
頬を深めに……
ゆっくりと切った………
インパラのトランク内を汚したら悪いと思い
女の髪を掴んでトランク内から引きずり出して
「五月蠅くしたら
そんな感じになっちゃうよ?」
と言って
先にトランクへ押し込んで在った
さっきのコンパで一番綺麗だった女の亡骸を指差したら
とても大人しくなった……
インパラの持ち主は
真っ青な顔でガクガクと震えて居る女を
お姫様抱っこしてあげた……
僕はもっと青い顔をした
決して震えることの無い女を肩に担いだ………
そして四人は僕のお家に上がった………………
TO BE COMUGIKO