証券会社で働いて居ます

証券会社で働くOL達の日常を描いた物語です(・∀・)♡

闇の中で目が覚めて・・・PARTⅡ

~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~

 

 

 

若い男の態度が変わるまでに長い時間はかからなかった……

 

血塗れの腹を押さえながら

 

しきりに謝る……

 

若い男…………………

 


「刺したんじゃなくて横に切っただけなんだから死なないよ

 みっともないから泣くんじゃない」

 

 

そう私が言うと

 

その下っ端の従業員らしき男は涙を拭いて

 

引きつった笑顔を見せた………

 

「死にたくなかったら

 一言も喋らず

 そのまま死にそうな顔してなよ?」

 

私はそう言って肩をかしてやり

 

一緒に事務所内へ入った……

 

……………

 

ガランとした事務所内に人の気配が無かったので

 

「他の人達は?」

 

と尋ねると

 

「2Fです…」

 

 

若い男はそう答えた……

 

…………………

 

高級そうなソファーが在る応接室には

 

虎の敷物や大きな壺

 

日本刀などの解り易い調度品が在り

 

かなりイカツいヴィジュアルの人達を含む

 

合計八人………

 

二人座って居り

 

残り六人は立って居た……

 

私が

 

「事務所の入り口でこの人が倒れてて……」

 

 

と言うと

 

座って居た

 

かなりイカツいヴィジュアルをした人の指示で

 

立って居る内の三人が

 

走って下へ降りて行った…

 

その場にへたり込んで嗚咽する私……

 

ソファーに座って居た

 

先程のかなりイカツいヴィジュアルの人が私に近付き

 

何か言葉を発しようとした瞬間

 

背中にガムテープで貼り付けておいた

 

刃渡り18㎝のナイフを

 

その人の右脇腹に

 

根元まで刺した…

 

 

瞬間

 

立って居た三人が怒号と共に飛びかかって来たので

 

一人は同じく肝臓

 

あとの二人は頸動脈……

 

 

真っ赤なシャワーを浴びながら

 

 

最後まで座って居た人に高級そうな壺を投げつけた…

 

 

その人はそれを避けた瞬間

 

私に右胸を刺されて蹲った………

 

飾って在った日本刀に

 

ゆっくりと手を伸ばす私……

 

 

その人の頭部が床に転がり

 

応接室の天井と壁

 

そして床一面が

 

紅く

 

紅く

 

染まった………

 

 

1Fから人が上がって来る気配を感じたので

 

ドアーの前で八相に構えて待つ私…

 

一人ずつ順番に

 

三人とも袈裟切りにした……

 

 

私は四人目を切った後

 

切れ味が全く衰えて居ないこの刀に驚いて居た…

 

 

おそらくかなり高級なものに違いない……

 

血を拭いよく見れば

 

美しい杢目肌と鋩子の先が強く履きかけて長く返る独特なヴィジュアル……

 

長曽根……

 

まさかね…

 

とは思ったが

 

一応丁寧に拭きなおして鞘に戻した……

 

若い男に

 

「他は?」

 

 

と尋ねると

 

「今この事務所内で生きて居る人間は

 姐さんと自分の二人だけです………」

 

 

そう答えた……………………

 

        TO BE COMUGIKO

 

 

早くお仕事終わらせてアイス食べたいな……