証券会社で働いて居ます

証券会社で働くOL達の在りふれた日常を描いた物語です♡

わたしがBARに通う理由は・・・ 弐

アイツのくちを塞ぐまでは良かったが……

 

アイツが舌を刺し入れて来たせいで出来た隙間から……

 

怨霊達が

 

侵入を試みる…………

 

 

わたしはすかさず

 

アイツの頭を強く引き寄せて

 

くちとくちの密着度を高め

 

怨霊の侵入を防いだ…………

 

私の外皮には魔除けの刺青が在るので

 

 

よっぽどのことが無い限り安心だが……

 

刺青の入れられない体内は

 

耳なし芳一の耳状態…………

 

侵入されたら終わりなのだ…………

 

 

この時私達は

 

ざっと見ても

 

九百体近い死霊

 

しかもその大部分は怨霊……

 

 

囲まれて居た…….………

 

わたしはこのとき……

 

怨霊達を

 

ソレ用の刺青を入れて在る左手で

 

片っ端から強制成仏させて殺りたいと思ったが……

 

怨霊達の怨念の深さが尋常で無く

 

無理なことが解りきって居たので諦めた…………

 

…………………………

 

それにしても……

 

いったい何殺ったんだ?……

 

ここまで深い怨念…………

 

憎悪?

 

憎愛?

 

……………………

 

ダメだ……

 

無駄だ……

 

考えて居ても仕方が無い…………

 

というか……

 

アイツの舌に応じて居たら

 

わたしの頭がぼ~っとして来て居るのが解った………………

 

このままでは

 

ヤバいことになる…………………………

 

これだけ強い怨念と数……

 

その場しのぎにしかならないが……

 

悪霊退散の刺青を入れた

 

右手を使うことにした…………

 

一度握った右手を

 

怨霊に向けて開き

 

開高健ウイスキーを味わう部位に……

 

そっと触れる……

 

それだけだが

 

これを殺ると

 

かなり体力が奪われる……

 

勿論怨霊に噛みつかれるリスクも否定は出来ない……

 

しかし……

 

怨霊達は

 

一体……

 

また一体と……

 

消えて行く………………

 

完全に消えたわけではないので

 

また戻っては来るが…………

 

怨霊達がまた戻って来る前に

 

何らかの対策を講じれば良い…………

 

九百体ほどの怨霊……

 

残業後のわたしの体力でイケるか……

 

 

ギリギリのラインだったが

 

殺らなければ殺られるのだ……

 

そう思えば

 

なんとか軀は動き続けた……

 

………………………………

 

かなりの時間をかけて

 

なんとかほぼ全ての怨霊には

 

おいとまいただけたが……

 

強力な奴達がまだ何体か……

 

7~8mの間を開けて

 

こちらを見て居る……………………

 

だがこの距離ならばと

 

わたしは一旦

 

結界を張った…………

 

結界を張るのにも

 

かなりの体力を消耗するので

 

出来れば殺りたくなかったが……

 

仮にこの後意識を失うということが解って居たとしても……

 

この時は

 

これしか方法が無かった…………

 

 

結界を張って……

 

やっとくちを離すことが出来て……

 

 

声も出せるようになった………………

 

 

体力を消耗し切ったわたしのくちから出た第一声は……

 

「おなかがすいた」

 

 

だった………………………………

 

             TO BE COMUGIKO

 

 

ヤッバい……
超マジ腹ヘリング……
何か美味しいご飯とか
甘いもんとか
美味しいお酒とか……
兎に角早急に
オサレなレストランとかで
お腹いっぱい
誰かにおごってもらいたい…………