~ レストランで 酒森百合絵と東雲坂田鮫アネモネ藤子 ~
シェイカーを振るシェフの様子が
ここから見えて居た・・・・・・・
このレストランのシェフは・・・
料理の腕前だけで無く・・・・・・・
バリスタとしての腕前も・・・・・・・・・・・・・
素晴らしい・・・・・・・・・・・・・
と・・・
感動して居たら・・・・・・
東雲坂田鮫さんが戻って来て・・・・
席に着いた・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
東雲坂田鮫さんの着衣が・・・・・・・
また乱れて居り・・・・・・・・
塗り直したはずの口紅も・・・
完全にとれて・・・・・・・・・・
そして・・・
何故か呼吸も乱れて居たが・・・・・・・・・・・・・・・・・
これも私の人生に於いて
一切関係の無い事柄だと思ったので
気にしないことにした・・・・・・・・・・
そろそろ
おいとましましょうか・・・・・・・・
ということになり
「お会計おねがいします」
と
スーシェフに伝えると・・・・・・・・
「もういただいて居ります」
との返答・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
私の知らぬ間に
東雲坂田鮫さんが払っておいてくれたらしかった・・・・・・・・・
東雲坂田鮫さんにお礼を言わなければ・・・・・
と
そう思い・・・・・・・・
横を見たら・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
テーブルの上に寝かされた東雲坂田鮫さんと
シェフの背中に在る派手な刺青が目に入ったので・・・・・・・・
私はまた・・・
窓の外へ
目を遣った・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
床に落ちた東雲坂田鮫さんの洋服や・・・
下着も視界に入っては居たが・・・・・・・・・・・・
それらも含めて・・・
全てこれからの・・・・・
私の人生に於いて
全く関係の無い事柄だと思ったので
一切気にしないことにした・・・・・・・・・・・・・・・・・
空にもう雲は無く・・・・・・
そこに在るのは・・・
唯々無限に広がる青色だけだった・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私は
アンリ・マティスの絵を思い出して居た・・・・・・・・・・・・・
みんなで手を繋いで輪をつくる・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
私はその輪の一員になったような夢心地で
・・・・・・・・・・・・・・・・・
足取り軽やかに外へ出た・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
TO BE COMUGIKO