~ サクノ ~

鉄の匂いは死の匂い……

鉄と鋼を叩き合わせた昔ながらの包丁は
何の苦労も無く………………
わたしに死を思わせた………………………………

「サクノ……
暇だろ?
ちょっと来いよ」

ドアを叩く音で目が覚めた……

音の無い時間帯……
月光だけが
あなたの顔を
照らしてた………………

「ついてこい」

断ることも
出来たはず…………

出来なかったかも知れない?

どちらにせよ
わたしは首を
縦に振り…………
あなたのあとを
ついて行く…………………………

「なんでここに連れてこられたのか
解ってるよな?」

あなたの左手に握られた包丁は…………
わたしから
抵抗するという概念を………….
いとも簡単に奪い去った………………………………

「なんで………………
なんで……こんな…………
………………………………酷い………………………………」

「いつまで泣いてんだよ………
初めてでもあるまいし………」

「わたし……………………」

「は?」

「初めて………………
だったんです……………………………………」

「は?何言ってんの?お前…………
いくつだよ…………」

「年齢とか…………
そんなの関係無い…………………………
今まで……そんな機会が……無かっただけ…………………………」

「四の五のうっさいなお前……
暫く黙ってろよ?
まだ終わってねーんだから」

「えっ?……ちょっと…………

わたし…………わたしもうイヤです………………」

「お前さあ…………
こんな時間にこんなとこまでのこのこ付いて来て、
どうなるか解ってたろ?
お前もその気だったんだよ」

「ちっ…違っ………………」

あなたは下ろした手に持って居た包丁を
わたしの視界に入り易いよう…………
ゆっくりと持ち上げた…………
わたしはまた…………
あなたの言いなりになるしか無かった…………………………

「アハハ
何だよお前、濡らしすぎ」

「う……ハァ…………
なっ……なんでっ………………
そんなこと……言う……の…………………………」

「事実をくちに出しただけだよ。
お前みたいに感じやすい女は初めてだ………
こんだけべちゃべちゃに滴らせてんだ……
もう痛くないだろ?」

「痛いですよ………………

初めて……なんですから…………………………」

「知らねーよ。
ほら、
まだまだ終わんねーからな」

わたしは終わりの見えない行為の間
ずっと涙を流してた………………
お願いだからもう許してと………………
何度も何度も言ったのに………………………………
あなたは全然許してくれず………………
わたしはそれに…………
従うしか無く…………
早くこの時間が終わりますように
と……
唯願うだけ……………………………………………………

「おい」

「はい……」

「今日のところはもう………………

あと一発で許してやるよ」

「今日……の……ところは?……………………」

「ああ、
これから毎日、よろしくな」

「そ……そんな……………………」

これから毎日………………
本当にこれから毎日しなければならないの?…………………………
包丁の輝きとは裏腹に…………
わたしの心は鈍色だ………………………………

この日最後のそれは………………
なんだかとても……………
大きく感じた……………………………………
わたしは結局最後まで……
あなたの言いなりだった…………………………………………………………

これがわたしの初体験……
鉄の匂いと
止まらない涙の早朝……………………………………………………

TO BE COMUGIKO


厨房まで来たのなら
仕込みの手伝いを了承したと思われてあたりまえ…………


毎日こんなに使うんです………………………………

すぐに涙を滴らせ…………
自分の頬をべちゃべちゃにする……………………


次はサラダ用の紫玉葱もヨロシク~☆

ZIRU跳ねハンパ無い……………………

わたしの涙は止まらなかった……………………………………

とっても大きく感じました…………………

これがラストだと思ったら……………………


