~ 追憶 武仲 ~

俺はマグナムフォーティーフォーの安全装置を解除し、撃鉄を起こす。
ガチッと音がする。
あまり音がしないように撃鉄を起こすことも出来るのだけど、あえて音を立てて起こした。
目の前にいる男が、俺に振り返る。
俺は首を傾け、肩をしゃくりながら、かなり誇張したモノマネを披露した。
「ファッキングジャップくらい解るよバカヤロウ」
本当は映画みたいに片手で撃ちたかったんだけど、それをすると確実に、肩を脱臼するか、ヘタしたら骨折してしまう可能性もあるので、仕方なく両手で撃った。
デカ過ぎる銃声と共に、男の頭が無くなった。
耳がキーンとしている。
これがもし夢でなく、現実世界での出来事だったとするならば、後で掃除が大変だ。
飛び散った男の頭が、インパラのボディーやドアウィンドウ、TKGのローラーキャビネット、床はもちろん遠くの壁にまで、ベッタリと付着している。
首のない男の身体が、ゆらゆらと揺れている。
他の男達は全員くちを開けてフリーズ。
ラナとあいつの、二人だけが笑っていた。
あいつも笑いの閾値が、ラナや俺と近い。
そういえば、あいつが俺の夢に登場したのは初めてのことかも知れない。
マグナムフォーティーフォーの残弾と、俺の知らない男達の残数は、偶然にも同じだった。
失敗は赦されない。
でも大丈夫。夢でも現実でも、俺がこの距離ではずすわけはない。
デカ過ぎる銃声が五回。
何かがおかしい。夢なのに聴覚がリアルすぎる。耳が痛い。
パチパチパチパチ
あいつが、笑いながら拍手してくれている。
銃弾は、もちろん全て、命中した。
五体の知らない男達の顔を見る。
至近距離でなければマグナムフォーティーフォーで撃たれても、頭が無くなるということはない。スイカ割り後のスイカみたいになるだけだ。
よく見ても、やっぱり知らない顔だった。
たぶん俺が忘れているだけとか、そういうことでもないだろう。
どう考えても、こんなに濃い顔で、しかも大人の知り合いが六人もいたならば、忘れてしまうはずがない。
マグナムフォーティーフォーはカッコイイけれど、派手すぎる。威力は同じくらいなのに貫通力が強くて、あとの掃除とかも楽なトカレフのほうが俺は好き。
安全装置がないから持ち運ぶときとか危ないけれど、マグナムフォーティーフォ―と比べればずいぶんと小さくて軽いし、銃弾が二発多めに装填できるのも良い。
俺の前でゆらゆらと揺れていた頭の無い男の身体が大きく傾き、コンクリートの床で、軽くバウンドした。
ラナがあいつに抱きついた。
ラナは血塗れだったから、あいつの着ていたシャツが汚れた。
けれどあいつは笑っている。
ラナがあいつのベルトをはずす……。
助けてやったのは俺なんだけどな……。
あいつが夢に出て来ると、こんな感じになるのか……。
いつもなら夢のオチは、シチュエーションこそ毎回違うけど、大抵俺がラナを助けたあと、
「助けてやったんだからやらせろよ」
と、言って、
「殺しますよ?」
と、そうラナが返して……。
という感じ。
いつも「殺しますよ?」と、言われたところで目が覚める。
パンパンパンパン
今回は、あいつがラナをやり始めたから、まだオチになっていない。
だから未だに、目が覚めない。
TO BE COMUGIKO

おまけ

深夜だからといって……

あなたは抗えますか?(・∀・)💦💦
無理です…(*´Д`)💦💦
「だよね~♪♡」

「............................」

「ほら..............手ぇどけろって......................................♪♡」




