~ BARで 鯖戸 ~
「ねえバーテンダー…
今夜も…アレ……してくれる?………」
「今夜もですか?
棕櫚さん…ホント好きですよね………」
「悪い?……」
「いえ…
それに……
私もそのつもりで………
明るいうちに収穫して
棕櫚さんがお見えになりましたら
お待たせせずに
すぐサーヴィス出来るよう
下準備を終わらせて
後は焼くだけの状態で
お待ちして居りましたし………
あ…
そうそう
今夜は
レアなアレも…
用意して在るんですよ………
とりあえず
前菜とカクテルを…
今夜はオールドファッションドから……
どうぞ」
「ありがとう
オールドファッションド好き
あ…
これ日向夏じゃん
…大好き……
これ先に食べても良い?」
「勿論ですとも」
「美味しい…」
「アレ
焼けましたよ」
「早っ…
もう……
未だオールドファッションドひとくちも呑んでないのに……
あ……
美味しい…
今夜のは思ったよりドライ……
好き……」
「こちらも度数高めで…
モリンガとローズマリーを用いた
ウォッカベースのスティルです
どうぞ」
「ああ…
美味しい…
やっぱりこれ大好き……
この大根自体の甘味が
ホントに幸せな気持ちにさせてくれる……
モリンガとも合うね」
「それではお待ちかね
もうひとつののアレが焼き上がりましたので
オリジナル・フィズと共にどうぞ」
「ああ…
これ…ヤバイやつだ……
なんて良い香りなんだろう………
それじゃあ
いただくね……」
「熱いので気を付けてお召し上がりくださいませ」
「ねえバーテンダー………」
「はい?」
「毎夜毎夜……
わざと泣かせようとしてない?………」
「おくちに合って何よりです」
「ねえねえ…
今夜用意してくれてるって言ってた
レアなアレ…
もう泣いちゃってるついでに出しちゃってよ……」
「どうぞ」
「へ~
いつもみたいにデコって無いんだね…
でもこのシンプルさにそぐわないような……
何か特別な…
オーラ?みたいなものを感じる………
ねえバーテンダー……
もうホントいい加減にしてくれない?………
美味し過ぎて涙止まんないんだけど……
何してくれてんの?これ………」
「塩糀とハーブ
それに純米古酒少々とEXVでマリネしておいただけですよ」
「Theos KAKE GOHAN………」
「おくちに合って良かったです」
「…………
ねえ……バーテンダー………
なんか私に……
隠してること無い?……」
「……ありません…」
「嘘だ…」
「………」
棕櫚さん鼻良いなぁ……
「半分たべる?」
「うん♡
バウムクーヘンも大好き♡」
TO BE COMUGIKO
おまけ
今日のAIV○