証券会社で働いて居ます

証券会社で働くOL達の在りふれた日常を描いた物語です♡

殺して欲しいとお願いした時に言われたこと

~ Bella giardino ~

 

 

 

異常に長い沈黙の後、

 

本当に同じ人?

 

と、

 

思ってしまうくらい……、

 

優しくキスされた……。

 

ああ……、

 

この人は……、たぶん……、

 

やっぱり?

 

優しい人だ。

 

そう思った……。

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

そこからまた散々された後、

 

「あ……、お客さんだ……。

 お前、

 もう帰っていいぞ」

 

最後はくちに入れられて

 

喉の奥に……。

 

むせ込みながら私が考えていたことは、

 

会社に住み込みで働いていた私には、

 

もう帰るところなど無い、

 

というか

 

あの会社にはもう二度と戻れないのだということと、

 

それ以前にこの人は、

 

私のことを、殺してくれるのでは無かったのか?

 

ということ……。

 

「行くとこ無いなら、あの小屋使って良いぞ」

 

「え?」

 

殆ど会話もしていないのに、

 

心中察してくれた?

 

「但し自殺とか絶対にすんなよ?

 迷惑だから。

 お前が恩を仇で返すなら、

 屍姦したあとで恥ずかしい格好させて、

 駅とか学校とか、目立つ場所で貼り付けにしてやるからな」

 

それはイヤだ……。そんなことをされるくらいなら……、

 

ん?

 

私が死にたいと思っているということも、

 

察してくれている?

 

それならば……、

 

「あの……、今すぐに私を殺していただけませんか?」

 

 

忙しいから今はダメだと言われた。

 

 

使って良いと言われた小屋は、

 

緑・白・赤の、イタリアンカラー。

 

木製で可愛らしい。

 

たぶんDIYの手づくりだ。

 

中に入ると、

 

小さい小屋ながら、ちゃんと身体を伸ばして横になることが出来そうだし、

 

日頃からきちんと掃除されているらしく、

 

とても綺麗だった。

 

小窓があって、

 

一つからは駐車場を、

 

もう一つからは、

 

階段を降りた先に在る建物を見ることが出来た。

 

その建物の窓から、

 

さっきの人が見えた。

 

黒いスーツを着て、シェーカーを振っている。

 

どうらやらあの人は、

 

バーテンダーらしかった。

 

ここはBARなのか……。

 

そういえば今日までお世話になっていた会社には、

 

私が独りで、知らないBARに吞みに入ったことが原因で

 

入社することが出来たんだったな……。

 

私はかなり疲れていたが、

 

緊張の為か眠気は全く無かった。

 

またドロリとしたものが、

 

私の中から出て来た。

 

小屋の中には拭くものも、

 

洗う場所も無かったので、

 

とりあえず一旦小屋の外に出て、

 

どろどろになっている脚の付け根付近から

 

内くるぶしあたりまでを手で拭い、

 

コンクリートに擦り付けておいた、

 

明日、

 

あの人に見つかったら怒られるかな……。

 

そう思いはしたけれど、

 

見つからないかも知れないし、

 

もし見つかったとしても、

 

小屋の中を汚したくなかったと言えば、

 

そこまで強く怒られることも無いだろう……。

 

そう考えながら、

 

私はまた小屋に戻り、

 

座って壁に寄りかかる。

 

内股を触ると、

 

ペトっと粘着感……。

 

明日雑巾か何かを借りて床を拭かないと……。

 

あの人の匂いもけっこう在ったけど、

 

小屋由来の木香に負けていたのですぐに気にならなくなった。

 

ここは意外と心地良い。

 

気分が落ち着いたのか、

 

私の瞼がだんだんと重たくなってきた……………………………………………

 

 

 

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~ 無声劇 ~

Don’t Think. Feel !!

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