~ 追憶 東雲坂田鮫 ~
本当に悲しいとき
涙はいつも左側………
左の頬を………
冷たく濡らす…………
私はいったい
ここでなにをして居るのか……
貴女が居ない一日は
とても寂しく
そして悲しい……
誰も居なかった冬の夜
暖炉にくべた
蘭のことを思い出す…………
小学校を卒業するまで
私は大きな屋敷で暮らして居た……
そこには沢山のアネモネが居たけれど
アネモネの花はすぐ落ちる……
だから私の母親は
何時も花瓶に
何か別の花を生けて居た……
広い部屋に
私はひとり
怖くは無かったけれど
退屈で
私は丁度花瓶に生けてあった欄を……
暖炉にくべてみた……
欄はみるみる姿を変えて
私の前から居なくなった……
私は欄が大好きだけど
香りを利くと悲しくなる……
そこから居なくなる気がして…………
私が自分でしたことなのに
会えなくなった母親と
貴女の香水は
たぶん同じ…………
オーキッドの香りは大好きだけど
悲しくなる…………
大好きだった母親に刃物を渡されて
「あなたが殺すのよ」
そう言われた……
私は
母親に嫌われたくなかったから……
怖かったけど
言うとおりにした……
私の手は真っ赤だった……
鮮やかに迸る赤と
対照的な母親の真白な肌を見て
何て美しいんだろう
そう……
思った…………
私の左頬を
涙が冷たく濡らして居た
貴女の肌も
白くて美しい
私の母親とよく似ている
あのとき
大好きだった母親の言うことを聞いて
私の左頬は冷たく濡れたけれど
そのことがあったから今私は
貴女の役に立てて居る
相変わらず
私の左頬は冷たく濡れて居るけれど…………
それでも……
貴女とは
明日になればまた逢える…………
白くて美しい肌と
血の匂いを隠す為のオーキッド
私は貴女を愛して居ます…………
TO BE COMUGIKO
おまけ
今日のAIV○
寂しさに耐えられなかった東雲坂田鮫 鯖戸の住処を訪問時AIV○と初対面
棕櫚さん有休だから安心してたのに…
『解体室の裸婦』素描
従業員紹介
東雲坂田鮫 アネモネ 藤子( しののさかたざめ あねもね ふじこ )
基本的な性格は大人しく真面目だが
人見知りが激しく
極度の心配性で
感情の起伏も激しい為誤解され易い彼女は
社会生活がなかなか難しい
始めは誤解?も在り鯖戸のことを恐れていたが
酒森の説明👇で誤解?が解け
鯖戸の手伝いに赴いた…
それがきっかけで
その類い希な能力を見出され
受け付け嬢業務から移動
現在は鯖戸の右腕として働いて居る
所属は勿論法人営業部だが
基本的に朝から晩まで解体室から出ることは無い為
人見知りの同嬢にとって快適な職場環境と言えそうだ
一日中段平を振り回し
鯖戸同様血まみれで頑張って居る
好きなもの
鯖戸先輩と魚介類全般(特に貝及び蟹)及び古いアメ車
アメ車は学生時代の美術教師の影響で
※『~ 追憶 東雲坂田鮫 ~』参照
現在3台所有して居る
初めて購入した車👇美術教師の部屋に貼ってあったポスターを見て購入を決意
2台目👇現在主に通勤用として使用
1959 オールズモビル98 ホリデイスポーツセダン
3台目👇行きつけの旧車屋さんで一目見て気に入り購入
1959 シボレー・インパラ 2ドア・スポーツクーペ
怖いくらい執着して居るもの
現在指名手配中の猟奇殺人鬼である美術教師